「ぐっとす」を使って家を有線化(Cat6)+Deco X20メッシュ(有線バックホール)で高速&安定

Koichiro, Sumi
9 min readSep 20, 2020

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連休を使って家のネット環境を向上させてみました。在宅ワーク時代、高速で安定したインターネット環境はとても重要です。

したことは次の3つです。

  1. 有線LANをONU+無線LANルーター設置位置からワーキングスペースまで配線。Panasonic 「ぐっとす」を利用
  2. 無線LAN(Wi-Fi無線LANルーター)をTP-Link Deco X20(2-pack)に変更。Wi-Fi 6 (11ax)のメッシュ構成でどこでも安定通信
  3. TP-Link Deco X20を2台のメッシュのDeco間接続を有線イーサネットバックホール(Ethernet Backhaul)に変更

有線LANをONU+無線LANルーター設置位置からワーキングスペースまで配線。Panasonic 「ぐっとす」を利用

部屋のいくつかとONU設置位置に空配管が通っており、コンセントに秋があったので、パナソニックのぐっとすシリーズを使ってLANの口をコンセントパネルに作ってみました。

これらの作業は地味に無茶苦茶しんどかったです。何がしんどかったって「フラットケーブル」を間違って買ってしまったことです。ぐっとすでフラットケーブルを使うことはできません。

流れだけ書くと、

まず「パナソニック ぐっとす情報モジュラジャックLAN表示付 CAT6 ホワイト NR3170W」を買います。

https://amzn.to/3cnFbJO

また、配管の中を通すLANケーブルを買います。このとき注意してほしいのは「普通の」CAT6以上のLANケーブルを買うことです。フラットケーブルは絶対に駄目!また、「やわらか」みたいなケーブルの種類が違うものも危ないかもです。

念の為、LANのテスターもあると良いです。私はサンワダイレクトのを買いました。1500円ぐらい。

ぐっとすLANケーブルをかしめるというか、かちゃっとはめるときに、「かちゃっとハマったらOK」みたいなことが書いてありますが、テスターがあるとちゃんとすべてが導通しているか確認できてとても安心です。

LANケーブルは配管の長さに合わせて買います。余裕を持って長いのを買ってもよし、何かで図ってから普通のケーブルを買っても良しです。私は余っていた(?)ものと、10mのを新規に購入しました。

※本当は30mのフラットケーブルも買いましたが導通させることができず、文字通りゴミになりました。

配管の中にLANを通す方法は「ワイヤーを通す」のがおそらく一般的ですが、ワイヤーが手元になかったのとわざわざ買うのも、と思い、荷造り紐(ビニール製)を掃除機で吸い込む方法で荷造り紐を配管に通しました。コンセントの片方から掃除機で配管を吸う、反対の方から荷造り紐を入れていく、という感じです。一人では難しい作業なので、一人でやる方はワイヤー必須でしょう。

あとはその紐にLANケーブルをくくりつけて、紐を引っ張っていけば、反対側にケーブルが出ます。そのあとは「ぐっとす」の説明どおりに結線します。変なケーブルを選んでいなければとても簡単です。

ただし、「ぐっ」と差し込んでもなかなか「カチッ」と音がして導通することができませんでした。私の力だと無理。。何かテコの原理が働くものか、工具などを使って、ぐっとやると良いです。(私はかしめ工具の持ち手のところでグッとしました)

なお、かしめ工具はぐっとすを使う場合には不要です。特にかしめるものはありません。

LANケーブルが長くて余った分(切れ端)はかしめ工具とRJ-45コネクタを使ってLANケーブルとして再利用しました。

若干高いですが、ロードバー付きだととても便利です。ただ10個だと約1000円なので、必要がなければ普通にLANケーブルだけ買ったほうが安いと思います。それかロードバーのない安いタイプでケーブル作り放題をするのが良いでしょう(値段だけを鑑みるなら)。

長さを自由自在にしたい方にはおすすめです。

なお私はフラットケーブルをぐっとすにつけてしまって外したときにぐっとすのカバーのピン(蓋の足?)が折れてしまったので、どこにでもある結束バンドで結束しました。

また、ぐっとすの幅が結構大きいので、壁内の金属金具と干渉してしまったため、ニッパーで干渉部は切り取ってしまいました。

なので見えないところはだいぶ汚い施工ですが、蓋をしたら見えないのでまぁ大丈夫でしょう。

ソフトバンク光のIPv6接続の回線でのFast.comでのスピードテスト

やはり有線は最強です。

  • フラットケーブルは使わない!!!
  • ぐっとすの「ぐっ」は本当に固いので頑張る!
  • テスターを使って安心しよう!

という気持ちです。ネットワークエンジニア職はしたことがなかったので、テスターは初めて使いました。子機側はPoEみたいな雰囲気で動いているんですかね。とても便利で感動的です。
ちなみにフラットケーブルとRJ45コネクタで作ったLANケーブルはテスターで調べてみたところ8線中2線しか導通していなかったので、本当にゴミでした。コネクタの無駄遣いです。ぐっとすにも使えないし、コネクタでケーブルとして使うことも本当に難しいです。

無線LAN(Wi-Fi無線LANルーター)をTP-Link Deco X20(2-pack)に変更。Wi-Fi 6 (11ax)のメッシュ構成でどこでも安定通信

これはもうDeco X20を買っただけです。ソフトバンク光から貸与されるルーターは外せない、ルーター機能はそっちにあるので、Deco X20はブリッジモードで動作させています。

Wi-Fiミレルというアプリで各場所の接続強度を見てみましたが、さすがはメッシュというか2台構成。日本の一般的な住居なので、どこでも80以上の値が出ました。

ただメッシュWi-Fiは地味に難しいなと感じました。設置位置がDeco同士がある程度近くないと、クライアントとDeco親機で直接通信するのと何ら変わらない、むしろ中継する分だけ遅くなってしまいます。一方で、Deco間が近すぎると、クライアントがDeco子機の近くにいるにも関わらずDeco親機につながることも多々ありました。

また、Deco間も無線LANで通信するわけですが、Deco X20はストリームが1本しかないので、クライアントとメッシュの維持の両方で同じストリームが使われるので、結構気分的には微妙です。(遅い、ような気がしてしまいます)

TP-Link Deco X20を2台のメッシュのDeco間接続を有線イーサネットバックホール(Ethernet Backhaul)に変更

上述の問題もあり、「何がメッシュか」という気もしますが、Deco間は有線でつないでしまいました。ぐっとすでONU及びソフトバンク光ルーターとつないでいるDeco設置位置と、子機Decoの設置位置のコンセント間にLANケーブルを通してしました。

そうすることで、Decoの子機は親機と有線で繋がり、子機と接続しているクライアントは無線LANでDeco子機→有線を通ってDeco親機→インターネット、という接続経路になり、Deco間での無線LANでの通信は発生しないため、非常に安定+高速になります。

Deco X20はDecoシリーズではWi-Fi6対応機種としてはたしか初だったかと思いますが、ストリームが1本なので、速度を求める方は他の機種にするか、有線バックホールを使ったほうがいいでしょう。

おわりに

「ぐっとす」はとても便利です。有線は最高です。

しかし、はたして有線の速度は必要なのでしょうか。。。ぐっとすは1個1000円ちょっとします。2個ペアで概ね使うので2000円です。配管を通すLANケーブルが1000円~8000円(100mタイプ)。そして配管を通す作業に初心者(私)は何時間も費やしました(ミスやイレギュラーがなければ1時間で済むかも)。

また、Deco X20は接続可能な台数が多い(Wi-Fi6の特徴かもですが)のが特徴の一つですが、概ねの機器が有線で接続しているので、あまりDecoの意味がないかもしれません。

2020年な現在は、実行速度1000Mbpsを超える無線LANルーターも多く出ているので、ぶっちゃけ、高性能な無線LANルーターと無線LAN子機、ブリッジ、メッシュ機構による子機の追加(ASUSだとAiMeshなどの機能があります)などで有線相当の速度は出るでしょう。正直なところ気持ちの問題、自己満足に過ぎないようには思います。が、有線を超える安定性は無線には(たぶん)ないので、有線最高です!

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Koichiro, Sumi

Founder of Sider. Sider is Automated Code Review Platform on GitHub. 取り留めもなく日々思ったことを綴ります。