Google Wifiをマンションで使った感想とオススメしない理由

Koichiro, Sumi
6 min readMay 29, 2018

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Google Wifiがついに日本で発売されました。買う予定はなかったのですが、急にWifiルーターが不調になり新しいWifiを買うことにしました。そこで買ったのがGoogle Wifiです。

USのAmazonでも未だにトップセラーに入っており、評価も非常に高いです。どのレビューを見ても、「Wifiが凄く安定した」といった内容の投稿が見られます。そこで私も購入を決めました。

https://www.amazon.com/dp/B01MAW2294/

3日使った感想を書きます。

個人的所感のサマリ

Pros(良い点)

  • 通信量をアプリケーションで確認できるのが便利
  • 通信が上手くいかない地点でのWifiの切断が早い
  • Wifiを切断する時間を端末ごと・グループごとにスケジュール出来る
  • アプリで設定はかなり便利

Cons(悪い点)

  • 通信速度が遅い。壁を1枚隔てると2.4Ghz帯に切り替わるため、速度が規格値で144MBpsになる。(5Ghz帯であれば866Mbps)
  • 5Ghz帯から2.4Ghz帯への切替時、瞬断することがある
  • 5Ghz帯の使用を強制するなどの細かい設定は出来ない

それでは、以降細かく書いていきます。
まず、比較対象や前提条件を記載していきます。

前提条件

比較対象

  • Aterm WG2600HP2
  • 無線LAN:867Mbps(11ac/5GHz帯)+
    450Mbps(11n/2.4GHz帯)
  • 3階建てまでの戸建て、もしくは4LDKまでのマンションが想定間取り
  • 2013年発売モデル。価格は1万2千円程度。後継機は PA-WG2600HP2 などになると思います。無線LAN:1733Mbps(11ac/5GHz帯)+
    800Mbps※1(11n/2.4GHz帯)に仕様が強化されています。

部屋の間取りや設置場所

3LDKのマンションです。間取り、設置箇所は次のような形です。
オレンジ色の○がGoogle Wifiの設置箇所です。

Google Wifiの適用範囲は85平米以下とのことです。

1台では、マンションや中規模住宅(約 85平米以下)
http://www.standby-media.jp/case-file/173220

このマンションの広さは85平米以下なので、1台のみの設置です。

その他前提条件

  • 回線は1GbpsのNTTフレッツ光
  • Aterm、Google Wifiともに、Wifiアクセスポイント至近で450Mbps程度。有線でも同程度(fast.comにて計測)
  • Wifi接続強度などはMacBook Pro(Late 2016)を使ってWifi Explorerというアプリを使って確認

Atermでは2.4Ghz帯と5Ghz帯をSSIDを分けて、5Ghz帯に対応しているものはすべて5Ghz帯を使用し、非対応機種は2.4Ghz帯を使用していました。
全台、通信が途切れることはなく、全ての箇所で100Mbps以上の速度が出ていました。

Google Wifiを導入してみて

Pros(良い点)

  • 通信量をアプリケーションで確認できるのが便利
ネットワーク使用状況
  • 通信が上手くいかない地点でのWifiの切断が早い

AtermではWifiの電波は掴んでいるけど、通信が上手くいかない、というスポットがありました。そういうスポットにいくとGoogle Wifiはすぐに切断されました。

  • Wifiを切断する時間を端末ごと・グループごとにスケジュール出来る
  • アプリで設定はわりと便利

最終的な感想

3日使ってみて

  • 以前のアクセスポイントに比べて、ほとんどの場所で2.4Ghz帯域になり10分の1に近いほどの遅さです。そのため非常に不満です。1G回線が当たり前の日本ではイマイチ
  • 2.4Ghzと5Ghzの切替の瞬断も慣れれば気にならないだろうが、5Ghz帯のみに制限出来れば瞬断しないので、非常に気になる
  • Google Wifiの特徴であるメッシュ機能は全く活かせない家面積のため、Google Wifiが良い理由がない

正直なところ、上記のように、感じるメリットよりも不満のほうが大きかったです。

その後どうしたか?

実のところGoogle Wifiはもう手放してしまいました。(まだ製品がホットなうちに)

今はAterm WG2600HP2を使っています。Google Wifiが1万6千円なのに対し、WG2600HP2は1万2千円ほどと多少安価です。
規格値、実効スループットもGoogle Wifiを上回っています。

規格値 無線LAN:1733Mbps(11ac/5GHz帯)+800Mbps(11n/2.4GHz帯)

何より5Ghz帯と2.4Ghz帯のSSIDを分ける事ができます!
一般的なマンション(部屋が二部屋以上)であれば、5Ghz帯のみで事足りますし、2.4Ghz帯は遅いので、5Ghz帯に制限する機能は不可欠だと感じます。

WG2600HP2使用下ではすべての部屋・場所で実効スループットで200Mbps以上で安定した通信が行えています。Google Wifiの規格値よりも早いです。

WG2600HP2では端末ごとのスケジューリング機能もついていて、Google Wifiと同等のことが行なえます。

Google Wifiは誰におすすめか?

  • メッシュ機能が必要となる、一軒家、もしくは広いマンション
  • インターネット回線が100Mbpsの場合(2.4Ghz帯の144Mbpsの規格値でも不満を感じにくい)
  • 簡単に設定したい人

Google Wifiのアプリでの設定は非常に便利でした。Atermシリーズを使ってみると改めてその簡単さを認識しました。なんとなくいい感じにしたい、速度にこだわりがない、そういった方にはGoogle Wifiは非常に良いと思います。

Google Wifiはすでに発売から1年半以上経過しており、最新機種とは言えません。新しい規格類に対応、より高速になったGoogle Wifiの登場が待ち遠しいです。2.4Ghzが規格値800Mbpsになればだいぶ改善されるでしょう。

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Koichiro, Sumi

Founder of Sider. Sider is Automated Code Review Platform on GitHub. 取り留めもなく日々思ったことを綴ります。