日々ドッグフーディングが出来る仕事を選ぶ

Koichiro, Sumi
5 min readJun 30, 2017

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今日は私の今までの生存戦略と言いますか、仕事の選び方の歴史を書いてみたいと思います。その歴史の中で、一貫して、ドッグフーディングに重きを置いてきました。

ドッグフーディング大好き

ドッグフーディングとは

Eating your own dog food, also called dogfooding, is a slang term used to reference a scenario in which a company uses its own product to test and promote the product.https://en.wikipedia.org/wiki/Eating_your_own_dog_food

この記事ではWikipediaに記載のドッグフーディングとは少し意味合いが違って、ドッグフーディングという言葉をプロトタイプを触ることではなく、自分自身で自分が作っている製品を触ること、みたいな意味合いで使っています。

私の略歴

  • 2009 iOSアプリエンジニアとしてフリーランスで活動
  • 2010 楽天入社
  • 2011 CyberAgent子会社Applibotでメディア事業立ち上げ
  • 2011–2012 D.A.Consortiumでカップル向けSNS事業立ち上げ
  • 2012 アクトキャット社創業、2014年にSideCIをスタート

ドッグフーディングがあると楽しい!

ドッグフーディング楽しい!ドッグフーディング大好き!

自社サービスを自分自身で使えることはとても楽しい!毎日改善したい事を見つけることが出来るし、改善したときに自らが恩恵を受けることが出来る!

ユーザと対話するときにも同じ目線で話すことが出来て楽しい!

仕事なのに、毎日趣味みたいなものになれて楽しい!

略歴ベースで楽しかったこと

iOSアプリエンジニア時代は兎に角自分がほしいと思ったものを作り続けてたので、毎日アイデア帳書いて、プログラム書いて、出して、レビュー貰って、レビューと自分の思う改善点を元に改善して、楽しかったです。

CA時代はこれがあったら絶対自分が使う!と思うアプリを作らせて頂いて、実際自分もずっと使い続けて、自分はユーザとして絶対こう思う、みたいなのをいくらか反映していました。もちろん自分は数十万人のうちの1人のユーザでしかないので、大部分はユーザに合わせて開発してました。

DAC時代もカップル向けSNSを作っていて、Couplesみたいなテイストのアプリなのですが、ちょうど結婚式の準備を進めていたので、妻とアプリ内のカレンダーで日程共有したり、二人だけのチャットをしたり、兎に角毎日使っていました。(結婚式が終わったらなぜか使わなくなったのは秘密)

SideCIも過去に自分がレビューに時間を取られすぎていて辛かったので、その経験から生まれたサービスで、やはり自分でずっと使い続けています。今は私よりも他のエンジニアメンバーのほうがみんな改善要望をがしがしカードに書いてくれています。「このフラストレーションはどうにかして改善出来ないか?」「アイデアはまだないけど、でもこうしたい」みたいな思いをカードに書きさえすれば、みんなで話して、昇華することが出来て、楽しい。

他責NGは難しい

ドッグフーディングが出来るということは、作ったものが良いものになっているのか、改善するべき点はどこなのか、常に把握出来るし、それを変えることができるということです。

これはワークスアプリケーションズの社長さんの言葉の引用です。

「他責NG」は当社の最大の文化ですね。絶対に他のヒト・モノ・コトの責任にはせず、問題があったら自分で解決するのが仕事であるという考え方です。
http://toyokeizai.net/articles/-/5496

「他責NG」って本当に難しくて、製品の出来が悪くても、「ユーザから使いづらいって言われているけど、単にそのユーザが悪いんじゃないか」「悪いと言われても、開発者/経営者/その他が動いてくれないから無理無理」みたいに陥りやすいと思っています。

一方で、自分が自分たちが作った製品を使うという事は、製品の悪い点に日々目がいくので、とても気になって仕方がない、改善したい気持ちにかられることになります。(改善したい点がないのはそれはそれで良い兆候です)

他人に責任を押し付けて我慢する、のが我慢ならなくなって自分でなおしてしまいたくなる、なおしてしまうので、ドッグフーディング出来る製品は良いものになりやすい、他責になりづらいと思います。

ドッグフーディングは楽しい

自分が使うものを作ることは、改善を毎日体感できて、愛着が持てるので、とても楽しいです。

もちろん、自分の身近な人が困っている事を助けるというのもとても楽しくてやりがいがあると思っていますが、私はもっと身近な存在である自分を助けるものが作るほうが好きです。

どんな仕事に付くか、誰を助けたいか、というのは自分の気持ち、好みだと思いますが、愛着が持てない物を作っていてつまらない、と感じている場合には、自分が使うもの、ドッグフーディングが出来るものを作る仕事に移るのも選択肢かもしれません。

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Koichiro, Sumi

Founder of Sider. Sider is Automated Code Review Platform on GitHub. 取り留めもなく日々思ったことを綴ります。